小児歯科
乳歯が萌えてきたら
乳幼児期は食習慣、生活習慣がつくられはじめます。ムシ歯を防ぐ食生活を習慣づけて、乳歯列でのカリエスフリー(ムシ歯ゼロ)を目指しましょう。
小児歯科の内容
早期発見、早期予防が大切です。そのために早めに歯科医師にチェックしてもらいましょう。 ムシ歯は進行具合いによって治療が違ってきますし、初期のムシ歯であれば、予防だけで十分な場合があります。
1. 脱灰
歯の表面の硬い組織が一部溶かされて、もろい状態になっています。 フッ素を利用し、歯の強化、再石灰化を進めるようにします。
2. 着色
歯の表面がもろくなった部分のムシ歯がごくわずかに進行すると色がついてきます。穴があいていないようであればフッ素を使用しながら様子を見ます。
3.穴があいている場合
ムシ歯の部分が小さく、痛みがない時は進行止めの薬を塗ることがあります。(塗ることによって、ムシ歯の部分が黒くなります。) お子さんが治療ができるようになったら、ムシ歯の部分を削り、歯の色と同じつめ物で治します。
痛みが出た場合
痛みが出てしまったら、ムシ歯が神経まで進行していると考えられます。しっかり神経の処置をして将来、萌えてくる永久歯に影響が出ないようにします。
歯医者さんは怖いところ?
「歯医者さんに行くのがはじめて。病院も嫌がるから上手に治療できるかな。」というお子さんも定期健診になると「歯医者さんでピカピカにしてもらうのが楽しみ」になるようです。治療が必要で始めてのお子さんは歯医者さんのイスに座るところから練習をします。徐々にできるようになり、「お母さんがいなくても大丈夫」になります。どうしても泣いて暴れてしまうお子さんも安全に治療します。
フッ素について
歯にフッ素を塗布することで、歯を強く丈夫にするメリットがあります。乳歯から生え変わった永久歯は柔らかく虫歯になりやすいので、永久歯に生え変わったタイミングでフッ素を塗布することをお勧めします。
フッ素には、歯質の強化、再石灰化を促す、抗菌作用といったいくつかの働きがあり、ムシ歯の予防に効果がある物質です。
WHO(世界保健機構)の、ムシ歯調査によると、日本は他の欧米の先進国と比較して、歯磨きの実施率は高く、また一人あたり1/2程度の砂糖の消費量であるにも関わらず、ムシ歯の数は3倍も多いと報告されています。
その原因としてフッ素利用の普及が遅れていることが挙げられます。フッ素を用いたムシ歯予防方法は確立されており、その安全性や効果は実証済みで、現在も日本をはじめ多くの国々で広く利用され実績をあげています。健康な歯を守るため、歯磨きや正しい食習慣と合わせて、フッ素の活用をお勧めいたします。
家庭でできるフッ素の利用法
手軽にできる、ムシ歯予防として、「フッ素入りジェル」、「歯磨剤の利用」、「フッ素洗口」、「フッ素塗布」があります。「フッ素塗布」については、定期健診または、必要に応じて当診療所で行います。
フッ素製品 |
フッ素入りウ蝕予防ジェル(ホームジェル) |
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成分 | フッ化第一スズ フッ化第一スズはフッ素の効果に加え、ミュータンス菌の殺菌効果があります。 |
対象 | 歯が生えたら~2才半位(うがいができない) |
使用法 |
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フッ素製品 |
フッ素入り歯磨き剤(チェックアップ) |
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成分 | フッ化ナトリウム |
対象 | 2才半~6才(うがいができる) |
使用法 |
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フッ素製品 |
フッ素入り歯磨き剤(チェックアップ) |
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成分 | フッ化ナトリウム |
対象 | 6才以上 |
使用法 |
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