未来健康通信2023年5月号
【今月の特集】
「知っていますか?唾液の働き」
〈健康に関わる様々な働き〉
唾液は主に、「耳下腺(じかせん)」「顎下腺(がっかせん)」「舌下腺(ぜっかせん)」という唾液腺から、1日に1~1.5リットルほど分泌されると言われています。そして、口の中で分泌された唾液には様々な働きがあります。
○抗菌作用
口の中の細菌の繁殖を抑える
○自浄作用
口の中の細菌や食べかすを洗い流してきれいにする
○消化作用
唾液に含まれる消化酵素により、デンプンを分解して消化を助ける
○歯の再石灰化作用
歯の表面から失われたカルシウムやリンを補って修復する
…など、唾液には口の中を清潔・健康に保つ働きがあります。また、唾液の分泌量が増えれば、口の中の細菌が減りむし歯や歯周病を防ぐことも期待できます。
〈唾液の分泌量〉
口の中で絶えず分泌されている唾液ですが、夜寝ている時には少なくなるため、夜間に口の中で細菌が繁殖しやすく、朝起きると口の中がネバついたり、口臭が気になることがあります。ですから、就寝前にはより丁寧なケアを心がけることが大切です。
唾液の分泌量は、ストレスや疲れ、加齢、薬の副作用などで減少することがあります。主に50代から口渇の自覚症状が起こると言われています。自浄作用のある唾液が減少すると、菌が繁殖しやすくなるため口臭が気になったり、喋りづらい、食べづらいなどの弊害が起こります。
口の渇きやネバつきを感じることが多い場合、食事の際にはよく噛むようにしましょう。また、梅干などのすっぱいものを食べると、唾液の分泌量が増えるので、朝など唾液が出にくいと感じるときは、すっぱいものを食べるのもひとつの方法です。
〈唾液腺マッサージで唾液の分泌をUP!〉
大きな唾液腺のある場所をマッサージするのも、唾液の分泌量を増やすためには効果的です。口の中が乾いているなと感じた時は、ぜひやってみましょう。
耳下腺 → 人差し指を耳たぶの下あたりに当て、後ろから前へぐるぐる回すように押す。
顎下腺 → 親指をあごの骨の内側の柔らかい部分に当て、耳の下からあごの下まで5か所くらいを順番に押す。
舌下腺 → 両手の親指を揃え、あごの真下から突き上げるようにぐっと押す。
マッサージにプラスして、お口に潤いを与えるマウスリンス(口腔保湿剤)の使用もおすすめです。お口の中に塗るジェルタイプと、洗口液として使える液体タイプの2種類があります。
☆食前、食後、歯磨き後などやお口の乾燥が気になった時に
☆アルコール無配合で刺激が少なく、ほのかなミント味ですっきり
ぜひお手に取ってお試しください!
そして、お口の清潔・健康のためには、歯科医院での定期クリーニングを行うことが大切です。
毎日のセルフケアと定期クリーニングの両方を、うまく取り入れていきましょう。
【Drブログ】
Dr 山田 真衣
「春のお出かけ」
先日、仕事が休みだったので千秋公園に桜を見に行ってきました。桜まつりの初日でしたが、既に桜は満開になっており、とても美しかったです。できることなら晴天のお天気が良かったのですが、曇り空でもしっかりと薄ピンク色の花びらが映えていました。足を運んだのが平日の昼間だったからか、あまり人は多くなかったです。千秋公園は春夏秋冬さまざまな景色を見せてくれるので、これからもの季節の変わり目には是非公園へ訪れて、自然と触れ合いながら素敵な時間を過ごしたいと思います。
また先日、宮城県富谷市にあるコストコに行ってきました。前回は初めてだったのであまりの店内規模に驚いてしまい、欲しかった物を十分に買えなかったのですが、今回はコストコ特集の番組を見たりYouTubeを見たりして、下調べをしっかりと行い臨みました。当日はなんと20点も食品や日用品を購入してしまいました。私のイチオシはハイローラー(BLT)とオイコスヨーグルトです。どちらもたくさん入っていますが、数日で食べ切ってしまうくらい大好きです。皆さんもぜひ機会があれば訪れてみてください。
【そこが聞きたい!Q&A】
今月の担当
Dr. いわなみ よういち
Q. かぶせ物はどれくらいもつの?
A. 残念ながら、明確に何年とはいえません。どれだけ持たせられるかは、その人の生活習慣やケアの仕方によるからです。かぶせ物の種類にもよりますが、かたいものが好きな人は、早く破損してしまうかもしれません。かみ合わせの悪い人や歯ぎしりをする人も、長くは持たないでしょう。お口のケアも大切です。歯周病やむし歯が進みすぎると抜歯となる可能性が出てきます。歯に負担をかけないようにし、お口のケアをしっかりすることが、かぶせ物を長く持たせる秘訣といえそうです。ただし、どんなものでも寿命はあります。いつかは壊れるものという認識も必要です。