未来健康通信2023年2月号
【佐藤院長のリーダーズ・オピニオン】
「京都のお寺」
院長 佐藤暢也
昨年12月に関西で歯科講演会があった時のこと。
ちょこっと京都に行ってきました〜その2〜。
阪急河原町から祇園の花見小路の石畳を歩いて行くと建仁寺にたどり着きます。
禅宗の臨済宗建仁寺派大本山です。
俵屋宗達の「風神雷神図」や法堂天井画「双龍図」(図は建仁寺Websiteより抜粋)で有名です。
今回は、その中にある14の塔頭の一つ、お目当ての両足院(りょうそくいん)を訪ねてきました。
このお寺は、もとは知足院といい、その寮舎であった也足軒と合併し、知足院と也足軒の「二つの足」に因み両足院と称するようになったといいます。
両足とは、知恵と慈悲の両方が足りているという意味になるそうです。
また、饅頭(まんじゅう)は、南北朝時代、1349年、禅僧の龍山徳見が中国より帰国した際に日本にもたらされたとのこと。
その後、日本で初めて餡(あん)入りの饅頭が作られ、やがて饅頭は、寺院に集う上流階級の間で評判になり、その後、明智光秀、豊臣秀吉、徳川家康にも愛され、日本を代表するお菓子となったとのこと(写真は、両足院茶席で出される月星紋の饅頭)。
「う〜ん、美味い!」いいお寺さんでした。
【今月の特集】
「メインテナンスで治療後の歯が長持ち!」
〈治療が終わってしばらくしたら、また治療が必要になりガッカリ…〉なんて経験はありませんか?
そこでおすすめしたいのが定期的なメインテナンスです。
毎日の歯磨きだけでは残ってしまう虫歯菌や歯周病菌をプロによるクリーニングで除去することにより、病気を予防しお口の健康を維持することができます。
これにより、治療をしたのにまた治療、となってしまうリスクを減らすことができます。
●虫歯の治療に対して
虫歯の治療は、歯を削って詰め物をしたりかぶせ物をすることで、またその歯を使うことができますが、歯が再生した訳ではありません。
治療したところがまた虫歯になってしまうことを「2次う蝕(しょく)」といいますが、虫歯菌が出す歯を溶かす成分は、詰め物やかぶせ物のミクロの隙間からも入り込み、歯を溶かしてしまうことがあるのです。
そのため詰め物やかぶせ物、ブリッジなどがお口の中にある方は、2次う蝕になるリスクを減らすためにもメインテナンスが重要なものになってくるのです。
●歯周病の治療に対して
歯周病は、歯周病菌の感染によって引き起こされる病気で、歯を支えているあごの骨にも深く関係します。
歯周病を放置し重度になると、あごの骨が溶けて歯を支えることができなくなり、歯がグラグラしついには歯が抜けてしまう、というように歯を失う原因となります。
歯周病の原因となる歯周病菌は、歯周ポケットの中に溜まっているプラークや歯石に潜んで、歯ぐきの炎症を引き起こします。
進行度が軽度であれ重度であれ、プラークや歯石を取り除くことが、歯周病を予防する上で何よりも重要になってきます。
歯周ポケットのなかに潜むプラークや歯に付着してしまった歯石は、歯磨きなどのセルフケアでは取り除くことが不可能です。
そして一度歯石やプラークを除去して歯周病の治療が落ち着いたと思っても、時間が経つと歯石やプラークは繰り返し付着してしまいます。
そのため歯ぐきや骨を長持ちさせるためには、定期的なメインテナンスが必要なのです。
●継続的なメインテナンスを!
お口の健康を維持するのはもちろん、このように治療した歯を長持ちさせるためにもメインテナンスがとても大切なのです。
「毎日歯磨きをしていたのにトラブルが起きた」、「次々と虫歯ができる。私の歯は弱いのだろうか」とお悩みの方は、プロによるメインテナンスを一度検討してみてはいかがでしょうか。
お口の環境を改善することで歯や歯ぐきの病気が起こることはぐっと少なくなるはずです!
そしてもちろん、ご自身での毎日のホームケアも欠かせません。
治療をして良くなったお口の中の環境を維持し再発させないようにするためには、ホームケアと歯科医院でのメインテナンス両方をうまく取り入れることが大切です。
治療後もお口の健康を維持できるようにしていきましょう!
【Drブログ】
「わたしの地元」
Dr 山田 真衣
穏やかな初春をお迎えのことと存じます。
今年はどんなお正月をお過ごしになられたでしょうか。
3年ぶりに行動制限のない年末年始、私は数日早くお休みをいただき久しぶりに神奈川へ帰省いたしました。
私の出身、神奈川県鎌倉市の観光名所といえば鶴岡(つるがおか)八幡宮がまず挙がります。
いまやNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも登場し、有名ですね。八幡宮へは鎌倉駅から若宮大路を歩くのがおすすめです。
若宮大路は源頼朝が妻の政子の安産祈願のために作った参道で、奥行きがあるように見せるため八幡宮に近づくにつれ幅が狭くなっていると言われています。
鶴岡八幡宮には源平池や大銀杏など様々な名所がありますが、私の一押しは本宮へ続く大石段の頂上からの眺めです。
天気がいいと歩いてきた若宮大路が一直線に見えます。
またお参りの後はぜひ鳩みくじをひいてみて下さい。鳩みくじは、おみくじに1つ必ず鳩のお守りが付いており、ピンク、緑、白、赤、青、紫、黄の7色あります。
私もいつか全色集めたいと思っています。
久しぶりに母の手料理をたらふく食べて、ゆっくり過ごすことができた帰省でした。
【そこが聞きたい!Q&A】
今月の担当
Dr. いわなみ よういち
Q.かぶせ物(補綴物)の寿命はどれくらい?
A.疫学調査で、かぶせ物が再治療されるまでの期間は、一般的に平均5~10年の間という報告がありますが、20年以もつ場合もあります。
再治療になる原因は様々で、生活習慣、例えば歯磨きを疎かにする、上手に磨けないなどの場合はむし歯になりますし、固い物を好む場合は力に耐えきれず、歯あるいはかぶせ物が外れたり、割れることもあります。
さらに加齢によって、歯茎が下がり、何年も前に入れたかぶせ物と歯ぐきの間に隙間ができたり、あるいは見た目が悪くなって再治療をすることもあります。
かぶせ物がお口の中に入っている方は、少しでも長くもつように、歯科医院でのプロフェッショナルケアがとても重要です。