未来健康通信2022年12月号
【今月の特集】
「 お口からはじめる感染症対策 」
ウイルス感染から身を守るための有効な手立てとして、以前からよく知られている方法。
それはマスクの装着、手洗い、うがい、そして栄養と休息などの体調管理があります。
これらに加え、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、この数年強く推し進められているのが、「3密(密閉空間、密集場所、密接場面)」を避ける工夫です。
ですがもうひとつ、ウイルスに対する防御力を上げる方法として、みなさんにぜひおすすめしたい方法があります。
それは、「ていねいな歯磨き」です。
最近の研究では、歯周病菌の出す毒素が、喉の粘液の層を破壊し、ウイルスが素早く体内へ侵入できるように手引きをするばかりか、ウイルスのもつ「細胞の入口を開ける鍵(HA突起)」をパワーアップさせてしまうこともわかっています。
感染のリスクを下げて身を守るためには、「ていねいな歯磨き」を心掛けて歯周病を予防しましょう。
ポイントは、歯ブラシの毛先が的確な場所にきちんと当たっているかを意識しながら歯磨きをすること。
また、ふだんから歯科医院に通って歯石を取り、クリーニングや歯磨き指導を受けていると、いざというときに違いが出ます。
さらなるアドバイスとしては、殺菌作用のある薬剤の入った歯磨き剤を使って、歯磨きの効果を上げることです。
薬用歯磨き剤に含まれているCHX(塩酸クロルヘキシジン)やCPC(塩化セチルピリジニウム)は、菌にベタベタとつく細菌集団のプラークの表面にしみついて、長い時間抗菌性を発揮します。
また植物から抽出した抗菌性のある精油のチモールや、その類似のIPMP(イソプロピルメチルフェノール)はプラーク内への浸透力があり、比較的短時間で殺菌作用を発揮します。
当院の受付横に置いてあるコンクールジェルコートFには、殺菌剤CHXと消炎効果のあるグリチルレチン酸が配合されています。
ぜひチェックしてみてください!
おそらく新型コロナウイルスとの闘いは今後も続くのでしょう。
ウイルスの勢いが下火になっても油断せず、当院でクリーニング・予防指導を受けて、ウイルスへの防御力を上げて行きましょう!
【Drブログ】
Dr 藤田 響
「 紅葉狩りに行きました 」
先日、角館の武家屋敷へ行ってきました。
みちのくの小京都とも呼ばれている角館の武家屋敷、その紅葉を見たのは小学生の頃以来かと思います。
当時はまだ紅葉の良さが良く分かりませんでしたが、武家屋敷の黒の塀と赤黄色の葉っぱのコントラストがとても綺麗で、目を奪われました。
そして角館散策。落ち着いた色をした町並みの散策は、時間がゆっくり流れているようでした。
花より団子、ではないですが、一度食べてみたかった『あきたプリン亭』のプリンと『レガールリッツ』のモンブランを買って帰りました。
リフレッシュできた良い休日でした。今度は桜のシーズンにも訪れてみたいです。
それから先日、院長の代わりに衛生士学校で講義を行うという、僕の中で大きなイベントがありました。
大人数の前で話す経験がこれまでの人生で無かったので、緊張は最大、スライドを指すポインターが僕の意思とは別にブルブル震え、
それはそれは大変な講義でした。
緊張しいで口下手な私ですが、歯科医師として患者さんとよく対話することは大切なので、こういった話す機会には積極的に挑戦しようと改めて思いました。
【そこが聞きたい!Q&A】
今月の担当
Dr. やまだ まい
Q. 口内炎ができたらどうしたら良い?
A. 口内炎とは口の中の粘膜で起こる炎症をいいます。
一般的によく見られるものはアフタ性口内炎で、白っぽい潰瘍で周囲が赤くなるのが特徴です。
睡眠不足やストレス、栄養不足、口の中の汚れ、尖った歯や入れ歯などが影響して起こるといわれています。
症状の軽い口内炎は自然と治ることが多いですが、悪化を防ぎ治りを早めるためには、お口の中を清潔に保ち、しっかり休養をとったり胃に負担をかけない消化の良い食事を摂ることも大切です。
症状や状態によっては、ステロイド系の塗り薬や貼り薬を使用することもあります。
また、口内炎には、水疱ができたり粘膜が赤く腫れたりなど様々な種類があります。
中にはウイルスの感染によるものもあるため、前に貰ったからと、受診せずに手持ちの薬を使用するのは控えましょう。
また、薬を塗っても症状が全く改善しない場合には、口腔がんやベーチェット病など他の疾患の可能性もあるため、歯科医院を受診しましょう。