「靴、なくした…」
先日、仕事から帰宅すると、いつものように小学5年の息子が出迎えてくれましたが、下を向き「ごめんなさい…」ともじもじ。そして、「靴を片方無くした」とのこと。はぁ?なんで?でも玄関内にもう片方も見当たりません。どうやら、怒られると思い靴箱の奥の方に隠していたようで、「しまっておいたんだけどねー」と片方の靴を取り出し、笑顔の彼。いや、笑うところじゃないから、とイラッとしながらも、無くした方の事情を聞くと、「人の家の、車庫みたいなところの屋根の上にあげてしまった」とのことで、慌ててそのお家へ向かいました。明日天気になーれ(靴を履いた状態から、キックの要領で靴を飛ばし、地面に上を向いて落ちたら晴れ、逆なら雨、のあれです)をしていたら、飛び過ぎてそうなった様子。あーあ、何やってるんだか…。案内してもらうと、近所ではありますが全く知らない方のお家…の横に結構な高さの車庫が確かにあり、彼に「靴はこの上!」と言われるも、屋根の上は全く見えません。どうしよう…数秒心の中で考えましたが、彼の手前思いきってそのお家のチャイムを鳴らしました。訳を話すと、出て来てくれたのは気難しそうなおじさん…「なにしてこうなった?」と聞かれた彼が、「明日天気になーれ、やってて…飛ばしたら上がってしまい…ました」とおどおど答えると、脚立で屋根の上に登ってくれ、靴を地面に落としてくれました。そして、「男の子はこのくらいじゃなきゃなー」と笑顔で言ってくれました。ホッ…。彼と2人で謝り、良い人でよかったねーと言いながらの帰り道、安心したのか、「俺のキック力がすごくてさー!」と調子に乗った発言。そういうことじゃない!とまた私に怒られる彼なのでした。(N.I)