Youth〜心に情熱と希望をいだく限り
ある懇親会でのことでした。もう八十歳になろうという先生からの「青春」の詩をベースにしたそのスピーチは、迫力があり、圧倒されました。さらに、世界最高齢の八十歳でエベレスト登頂に挑戦した三浦雄一郎先生のお姿にも重なるものでした。
著者のサミュエル・ウルマン氏は、ドイツ出身でアメリカの詩人。のち、この英文の詩に感動した岡田義夫氏が翻訳して、その神髄を伝える格調高い日本語の文章を創り出しました。
私も、「そうか、青春とは、年齢でくくられるものではなく、心のありかたなのだ」ととても感動しました。それがこちらです!
「青春」 サミュエル・ウルマン
青春とは人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞(たくま)しき意志、炎ゆる情熱、怯懦(きょうだ)を却(しりぞ)ける勇猛心、安易を振り捨てる冒険心、こう言う様相を青春と言うのだ。
年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時に初めて老いがくる。
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悶や、狐疑(こぎ)や、不安、恐怖、失望、こう言うものこそ恰(あたか)も長年月の如く人を老いさせ、精気ある魂をも芥(あくた)に帰せしめてしまう。
年は七十であろうと、十六であろうと、その胸中に抱き得るものは何か。
曰く驚異への愛慕心、空にきらめく星辰(せいしん)、その輝きにも似たる事物や思想に対する欽仰(きんぎょう)、事に處する剛毅な挑戦、小児の如く求めて止まぬ探求心、人生への歓喜と興味。
人は信念と共に若く
疑惑と共に老ゆる。
人は自信と共に若く
失望と共に老ゆる。
希望ある限り若く
失望と共に老い朽ちる。
大地より、神より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、そして偉力の霊感を受ける限り人の若さは失われない。
これらの霊感が絶え、悲歎(ひたん)の白雪が人の心の奥までも蔽(おお)いつくし、皮肉の厚氷がこれを固くとざすに至れば、この時にこそ人は全くに老いて神の憐れみを乞うる他はなくなる。
マッカーサー元帥が座右の銘としていたといわれ、二次大戦終戦後、昭和天皇が、日比谷の占領軍総司令部にマッカーサー元帥を訪問し、天皇が始めて民間人と並んでツーショット写真を取られた部屋の壁に掛けられていた詩が、この「青春」の詩だったといわれています。
さて、猛暑の2013年夏、熱中症になどならぬようどうぞ皆様ご自愛ください。
当クリニックでは、快適冷房を心がけて皆様のご来院をお待ちしております。