桜咲く、絶景かな!
「絶景かな、絶景かな!」大盗賊石川五右衛門が南禅寺の山門の上から満開の桜をめでて言う。さらに「春の眺めは価(あたい)千金とは小せえ小せえ。この五右衛門には価万両」と続く。
ということで、4月初め春爛漫、満開の京都に行ってきました〜。
まず驚いたのは、ものすごい観光客の数。しかも、外国人の方が多いこと多いこと。さすが、日本を代表する国際都市です。今回、最高に印象的だったのは、安土桃山時代1598年(慶長3年)に豊臣秀吉が近親者や諸大名など約1、300人を従えて盛大に執り行った「醍醐の花見」で有名な醍醐寺。太閤になったつもりで観桜してきました。一代の華美な英雄の最後にふさわしい大舞台だったと言われています。三宝院庭園やガラス越しに霊宝館から眺める枝垂桜。満開、お見事でした。
そもそも、「お花見」の花は、おおかた平安時代から桜と決まったもので、春の訪れを寿ぐ(ことほぐ)日本独自の風習のようです。桜の花は、一斉に咲き競い、わずか2週間足らずで散るため、日本人の季節感を形づくる重要な風物となっているのです。
桜と言えば、その代表品種は「ソメイヨシノ(染井吉野)」。秋田市も、角館の桧内川堤も、私の故郷の横手も、圧倒的にその品種のようです。10年ほど前、スペインからやってきた友人をちょうど満開の千秋公園に案内したことがあります。その時は、「ふ〜ん、日本人ってこういうことで喜んでるんだ。」というニベも無い反応で、スペインでは、これはアーモンドの花と同じだ、と話していました。アーモンドでお花見か…、彼らには日本の侘び(わび)や寂(さび)の風情はわかるまい、と思ったものです。 最近は、アジアや欧米などの国にも広がっているそうで。そう言えば、ある本には、パリのお花見について載っていました。エッフェル塔を背景に咲き誇る桜、おしゃれですね。
人それぞれ、愛でる桜、食べる桜、飲む桜とさまざまあるでしょう。「桜咲く」のを今か今かと待ちわびる心と、咲いたら咲いたで何分咲きかと気にかけて、いよいよ満開となれば、気分も最高潮。反面、風や雨を心配し、散りゆく花吹雪に名残惜しむ。なかなか心乱すものです。これぞ、日本人の証しでしょう。
いよいよ新緑の季節となりました。♪花びらが散った後の桜は、少し冷たくされるようですが、代わって、緑が鮮やかな木々の美しい時季となります。診療やお口のクリーニングに来院されるには、絶好の頃合いです。当クリニックも、新体制となり皆様のご健康を守るために研鑽を重ね、来院をお待ちしております。