旅立ちのとき!
いよいよ4月になりました。長かったですね〜、この冬は。だめ押しで驚いたのは、3月も半ばにかかろうという時期に、大阪・東京が20度以上なのに、秋田は氷点下、暴風雪で道路もホワイトアウト状態だった日のことです。春一番ならぬ、強烈な冬の締めくくりの嵐だったようです。
先月は、悲喜こもごもの、中高大と受験の区切り、年度代わりの時期でした。
わが家では、次女を古都の大学に送り出すことが決まってから、ここ数カ月、過ぎし日の思い出づくりに懸命な日々を過ごしました。とはいえ、特別、何をしたということではなく、いつもの冬を、ただただいつも以上に大事に時を過ごしたのでした。こうして家には、「そして誰もいなくなった」(アガサクリスティ)のです。
思い起こせば、昔、田舎の家では、俳人でもある母(俳号・紅苑)が恩師からいただいた一句が額装されてありました。その頃は、まだ高校から大学の頃だったでしょうか。実家から、予備校や大学へ行くのに、大阪・札幌と旅立って行ったのですが、その句を見ても、私本人としては、あまりピンと来ませんでした。若い頃は、大学生活を送るというのは、ちょっと出かけて行って、また帰って来るから…という程度でした。子供というのは、そういうものなのでしょう。でも、今は、親の立場として、身に沁みてよ〜くその意味が味わえるのです。
ここで、その句と俳人紅苑氏の解説を載せてみます。きっと、そんな気持ちでお子様やお孫さんを送り出した人もいることでしょう!
子を遠く発たしめ門の朧(おぼろ)なる
山梔子(同人獺祭選者)
●解説/入学の希望を胸に、子は手を振って巣立って行った。季節はめぐり小中高の生徒時代を送り迎えした門は、朧とかすみ、朧の夜となっている。
交通の便はいいとしても、秋田の地から都会の大学は、心通わすには遠すぎる。遠くから健康のみを願っている。
このところ、暖かくなり桜の便りも舞い込み、いよいよ、皆様が通院しやすい環境となりました。私たちは、皆様と心のつながりを大切にした歯科治療を心がけています。しかし、悪くなって、治療の繰り返しでは、本当に治る、ことができません。一番よいことは、予防することです。その方がずっと簡単です。良い季候となりましたから、少しお休みしていた皆様も、ぜひ、お口のケア、クリーニングにお越しください。