私の子育て日記
先日、車で自宅へ向かって走っていると、自宅まであと数メートルの所で焼きいも屋さんの車とすれ違いました。この冬、「ポーッ」という冬にお馴染みの音は耳にするものの、その姿を見かけることはなく、6才の息子は音がする度「食べたいなぁ、どうして僕の家には来ないんだ」といつも言っていました。そんな中初めて音と共にその姿を見つけ、「早くしないと行っちゃうよ!」と彼のテンションは一気にアップ。追いかけると決め急いで駐車場に車を停めたのですが、あっという間に姿が見えなくなってしまいました。それでも「行こう!」と言う彼に手を引っ張られ、音を頼りに追いかけたところ、だいぶ先の角を曲がろうとしている車を発見しました。しかし思ったよりも焼きいも車のスピードが早く、「こんなに早かったっけ?」と息切れしながら猛ダッシュ…「おーい、待ってくれー」と大声で叫ぶ彼、今思えば大声で何か叫びながら猛ダッシュする親子、すれ違った人は何事か?と思ったことでしょう。そうしてしばらく追いかけていると、なぜか焼きいも車がバックでこちらへ戻ってきます。どうやら、彼の声と必死に走る親子に気付いて戻ってきてくれたようでした。やっと追いついた焼きいも屋のおじさんは「ありがとうね」と言いながら笑っていました。彼は余程嬉しかったのでしょう、初対面のおじさんに、保育園で作ってきた紙ひこうきを見せ、「これ、僕作ったんだよ」「すごい飛ぶやつなんだよ」等、なぜかものすごい勢いで紙ひこうき自慢をしていました。無事、焼きいもを手に入れた帰り道と、その後2.3日ずっと「本当に買えて良かったねー」と彼は言い続けていました。味がどうこう、というよりあれだけ走って手に入れた、その達成感を私まで感じ、とても晴々とした気持ちになりました。(たかが焼きいも…)
春が近づき、ここ何日かは「ポーッ」という音を聞くこともなくなりました。3月、あとわずかで0才から通った保育園を卒園する彼を見て、あっという間だったなぁと感慨深い気持ちになる今日この頃。小学生になっても一緒に走ってくれるかな。卒園式、大泣きすること間違いなし!な私です。(N.I)