2010年 北海道大学同窓会
●奥州の秘湯
北海道大学歯学部の東北支部同窓会は、6県持ち回り方式のため、各地の街や温泉を訪れることができる。今年は、奥州名湯、福島県の高湯温泉で行われた。
ここの温泉は、白い濁り湯でありながら、湯の花がなく、透明感のあるきれいなお湯。
その美しさと肌触りは、私の経験した温泉では、最高ランクである。ぬるめのお風呂は、ゆっくりつかっていられて、身体の芯からホクホクとなる。高湯温泉は、ついこの前、6月1日に、温泉地の入浴・宿泊施設全てが「源泉かけ流し」であるという、東北初の「源泉かけ流し宣言」をしたそうだ。すばらしい!
温泉王国の秋田県であっても、まだ、「源泉かけ流し宣言」をした温泉地はない。
ちょうど、紅葉シーズンにあたり、宿は満杯。しかも、磐梯吾妻スカイラインの入口にある絶好のロケーション。おかげで、絶景吾妻八景を観光することもできた。
阿岸祐幸・北海道大学名誉教授(温泉保養地医学)によると、4週間の温泉療法によって耐糖能が改善し、インスリンの分泌が増加することを突き止めている。
血糖値、基礎代謝量などは、およそ7日間の周期を描きながら正常化する、とのこと。本当は、心身の癒しをはかるために、それからしばらく高湯で養生したいところであった。
また、デンマークの童話作家ハンス・アンデルセンは、「旅は、私にとって精神の若返りの泉だ!」と語ったと言われているが、読者の皆様にとっても、きっとそうであろう。
いよいよ紅葉も終盤となるが、厳しい冬になっても、雪見風呂という風情があるのも、雪国東北の楽しみである。
●東北支部同窓会
さて、同窓会のこと。
会の運営を話し合う理事会と総会を経て、歯科の特別講演会が行われた。その後、待ちに待った懇親会である。
今回は、母校北海道大学の鈴木章名誉教授がノーベル賞を受賞した話題で盛り上がった。
この快挙を、我々は大いに誇りに思っており、後方に「北海道大学HOKKAIDO UNIVERSITY」のロゴがたくさん貼られた会場でのノーベル賞受賞会見は、感動だった。
本学でちょうど祝賀会をしていた日時だったので、私たちも、東北の地で、プチ祝賀会となった。
北大歯学部は、1期生が昭和48年卒業、私が13期生で昭和60年卒業。今や、38期生となり、ようやく少し歴史ができてきた。
老いも若きも、同窓となると、難しい話は抜きで、心が通うもの。
締めは、恒例の明治45年寮歌「都ぞ弥生」、アイン・ツバイ・ドライ〜みやこぞやよいのくもむらさきに…。の大合唱でフィナーレを迎えたのであった。
ちなみに、北海道大学の校歌は「永遠の幸」。なぜか、それ以上に世の中で有名となっているのが、この寮歌である。
さて、来年は岩手県、どこの温泉になるのか今から楽しみである。