おサルさんも歯槽膿漏
先日受講したセミナーで、おもしろい写真がありました。
なんと、おサルさんがタバコを吸っているではありませんか!ウッソ〜、合成写真かな?と思っていると、なんと本物でした。
本来、動物は火や煙を嫌い、近寄らないものです。それなのに、どうして、そんな芸当ができるのでしょうか。
その答えは・・・。条件反射の実験をしたのでした。タバコの煙を吸うと、ごほうびに砂糖水をあげるという手で、ニコチン中毒のおサルさんに育てたのです。
いわゆる、有名な「パブロフの犬」のおサルさんバージョンでした。
また、私が北海道大学に在学中、歯周病学教室の教授であった石川純先生がいらっしゃいました。
その名著「人はなぜ歯を磨くか」で、野生のサルと動物園のサルのお口の中の違いについて、述べられております。
野生のサルは、お口の中は健康そのもの。歯ぐきは張りとツヤがあります。
それに対し、飼育されたサルは、歯に歯垢(プラーク)がべったりついており、明らかに歯ぐきが腫れてぶよぶよしているのです。
なぜ、そのような違いが生じたのか?
答えは、食事にあります。動物園で与える柔らかい食べ物が歯周病を引き起こしていたのです。
確かに、硬いリンゴをナイフで切るとナイフの表面はきれいですが、柔らかいケーキを切ったナイフは、べったりと汚れてしまいます。ナイフを歯と置き換えればわかります。
ちなみに、野生のサルにスイカをあげると、何から食べるでしょうか?(答えは後で)
(1)緑色の皮 (2)タネ (3)赤い実
飼育されたおサルさんが、歯周病のリスクファクターである喫煙をしたなら、強烈に歯槽膿漏(しそうのうろう)が進行すること間違いナシです。それは、まさに人も同じこと。
健全な食生活を主体に有害な生活習慣を正すことが健康のキーポイントであることは、昔から証明されているのです。
※正解: ?タネ。
タネは栄養抜群なことを、厳しい環境で生き抜く野生の動物は知っているのです。
タネといえば、お米や麦、大豆、トウモロコシなどの、人にとっても重要な食物が該当するのです。