クオリティオブライフの意味

最近、よく聞く言葉「クオリティオブライフ(QOL)」。
果たして、この真の意味は、どのようなことなのだろうか?
先日の治療説明会でも、私自身が使いながら、考えてしまった。
単純に日本語に直すと「生活の質」である。
広辞苑によると、「生活を物質的な面から量的にとらえるのではなく、個人の生きがいや精神面の豊かさを重視して質的に把握しようとする考え方。医療や福祉の分野でいう。」
抽象的でわかりにくいと思いませんか?
私が深く考察してみると、
たとえば、QOLは、医科的なある一面では、ガンのような病気の場合、切除の必要な病巣が存在したとき、それを全部とってしまうと生活に大きな支障をきたすので、まったくとらないか部分的にとるだけにとどめて、その人の人生活動を大幅に制限しないようにする。その代わり、残った病巣により、生命の残り時間は、すべてとりきってしまった場合より、確実に短くなってしまう。したがって、QOLで最優先されるのは、ただ生きているという時間の長さ(量)ではなく、人生の充実した質の高い時間である。たとえ、生命の時間が短くなってでも、生きがいや精神面の豊かさを選択するということである。
QOL:命の時間と生きがいのバランス
 とも言えるかも知れません。

歯科的にいうと、もっとずっとハッピーである。
 まずやることは、よりよいQOLを選択するという決心である。
次に、徹底した治療である。これが一言で表現できない難しいところ。
その次は、定期的な歯科クリニックの受診とお口のクリーニングである。
さらに、咬み合わせにより歯と歯周組織の破壊を防ぐためのマウスピースの使用をするとさらに良い。
その結果、QOLの基本要素である、食べ物をおいしく食べることができる、発音の不自由なく楽しい会話ができる、カラオケが歌える、といった人生を実感できることでしょう。
 少し脱線しますが、もし、徹底した治療をしないで、その場しのぎで歯を持たせるだけ、という選択をしたなら、いよいよ歯が失われるときに、こんなはずじゃなかったと思わないことです。それに似たこと。もし、タバコを吸い続けていたい。それが自分のQOLだから、それで命が削られてもいい。と思うなら、タバコのせいで本当に死にそうになったその時、命乞いをしないことである。
ということで、最後は、辛口でしめました。

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