k君の悩みとぴかぴかの新米
先日定期健診で来院したk君のお話を紹介します。k君は幼稚園の頃からクリーニングとフッ素塗布をずっと続けています。小学2年生ですからもう上下の前歯は、大人の歯です。もちろん虫歯はありません。そんなk君の歯磨きの悩みは前歯の裏がざらざらするということ、お母さんに頼んで磨いてもらっても全部のざらざらが取れないということ。そこでk君は考えました。どうすればざらざらが取れるのかを・・・・。診療室に入ってすぐk君は言いました。『ねぇ、今日は赤いの塗る?』「ん?どうして?」『ここにばい菌が付いている感じがするの、ざらざらが取れないから。あと、取り方教えて!!』「じゃあ今日はばい菌を見てみようね!」と私。いつもは歯垢染め出し液を使い子供たちに見せているのですが、今日はk君に位相差顕微鏡を使いk君のプラークを見せてみることにしました。「これがざらざらの正体だよ。歯ブラシでゴシゴシしても取れないくらい頑固についちゃってるんだよ」と話しながらモニターを操作しているとなにやらグニュグニュと動くものが見えてきました。k君の目はモニターに釘付けです。そして一言『やっぱりな!なんかいると思ったんだ!ざらざらするし指で触るとくさいんだもん!』「あはは(^^)くさいんだ!じゃあ今日はグニュグニュしてくさいばい菌取ろうね!はじめるよ!」とクリーニングが始まりました。すべてが終わって「はいおしまい!よーくうがいしてごらん」と言うとk君はうがいをした後に舌で歯を触っています。そして指でも歯を触っています。もちろんそのあと指をクンクンしています。『うん!つるつる!くさくない!』そして鏡を持たせ「k君、見てごらんぴかぴか真っ白だよ!」というとk君から一言『わーすごい光ってる!炊き立てのご飯みたいだ!』歯科衛生士になって13年ぴかぴかの歯をお米にたとえたのはk君が初めてでした。今は新米がおいしい季節、きっとk君の家では秋田県産のおいしいぴかぴかの新米を毎日食べているんでしょう。また疑問、悩みがあったらおしえてね。(mon)