診療所のスタイルを考える
7月から8月の始めにかけて、いくつかの旅に出かけてきました。それが、残念ながら、温泉にゆっくりつかってリラックスというわけではないのです。インプラントの研修会(福岡)や勉強会での発表(盛岡)もしました。X線写真の撮影と読影の研修会(仙台)にも行きました。それぞれが、当診療所のレベルアップやクォリティアップに大きく貢献していると言えるでしょう。
そして、その中でも、メインイベントとなったのは、港祭りの休診期間を利用し、福岡の歯科医院見学と研修の旅があげられます。東京経由で福岡を訪れ、友人であるS先生の歯科医院の見学をさせていただきました。そこは、歯科口腔外科を専門とし、入院設備も整った、特殊な形態の歯科医院です。長年、大学の口腔外科で修業をし、その専門性を腕に身につけ開業しているスタイルは、実にほれぼれするやり方でした。とてもうらやましく見えました。S先生と私が友人となることができたのは、HAインプラント(ZIMMERカルシテック)に特化した診療をしていることからでしたが、同じインプラントを使うにしても、このように違う道があるのだなあ、としみじみ感じた次第です。その夜は、美人の奥様といっしょに博多のおいしい食べ物をいただきお酒を少々。楽しい一日でした。S先生ご夫妻に深く感謝申し上げます。
次の日、午前中に、今度は、予防歯科の第一人者であるT先生の診療所見学をさせていただきました。ここは、自発的に健康増進を目指している方がたくさん来院するタイプの健康支援型診療所となっているのです。スタッフがとても明るく楽しい雰囲気を持っており、コミュニケーションを重視した診療スタイルは、さすがでした。
このように2つの診療所は、それぞれ、独自のスタンスでの診療所創りをしていることがよくわかります。実は、ここ数年、自分の診療所の在り方ということについて悩んできたのですが、ひとつの解答がここにあるように思われました。
T先生の診療所見学をさせていただき、午後からは、2日間のWell-Beingという予防歯科や公衆衛生に造詣の深いNPO法人主催のセミナーに参加してきました。Well-Beingは、これまでも当診療所の予防歯科態勢や健康教育に大きな影響を及ぼしており、今後より一層の皆様の「未来健康」につなげる勉強をすることができました。
さて、それでは、これからの港町歯科クリニックは、どうなっていくのでしょうか?基本は、皆様の笑顔を絶やさぬようにすることと診療所のスタッフの生きがいを堅持していくということになります。目に見える革新となるわけではないと思いますが、地道な変革と挑戦を行っていく予定です。この続きは、また来月号で書いてみます。