2月12日 冬季わか杉国体の観戦報告
たざわこスキー場でアルペンスキー競技の観戦に行ってきた。とくに、この日は、当診療所で応援している滝下樹理選手が成年女子B組に出場しました。国体の競技種目は、大回転。斜面をぬうように立てられた旗門の間を通過し、ゴールまでのタイムを競う。しかも、国内外のスキー連盟公認大会は、2本滑った合計タイムで競うが、国体は、1本だけの一発勝負。有力選手でも、果敢に攻めた結果、転倒やコースアウトで途中棄権(タイムなし)ということもよくある競技なのです。
前日、成年男子A組で4位、それでも、良い成績なのですが、選手の実力からすると残念な結果となり、しかし、成年女子A組では、優勝と3位を得て、意気上がっている秋田県チームでした。たざわ湖スキー場は、わか杉国体のために数年にわたり夏の間にコースの一部修正をしたり、リフトをより便利な位置に移設したり、大変な努力をしてきていた。国体コースも、この暖冬にもかかわらず、驚くような完璧なコースが造られていました。
いよいよ成年女子B組が開始。スタートから中間付近まで、少し吹雪いており、ゴールから見える急斜面は、視界良好でした。アルペン競技は、いつ見ても、ハラハラドキドキです。ものすごい高速(時速50〜70キロ)での滑走、一瞬のミスが、大きく順位を下げてしまい、100分の1秒で勝負の明暗をわけることもあるのです。
そして、滝下選手は、見事、無事にゴール。その時点で2位。その後、ノーミスのすばらしい滑りをした福島の選手がトップに立ち、そのまま優勝。滝下選手は、3位に入りました。さらに、4位にも秋田県の高橋育美選手が入賞。また、少年女子組でも、4位と、着実にポイントを重ねたのでした。
次の日、少年男子組でも、優勝者が出て、最終的には見事、秋田県史上初の天皇杯を獲得したのでした。アルペン部門は、ここ数年の海外でのトレーニングなどの強化策も実を結んだと言えるでしょう。
滝下選手は、もともと出身が北海道です。その後、東京の大学を経て、秋田県に招かれて来たわけですが、毎年、国体の点数獲得に貢献しました。そればかりか、秋田県の若い選手たちの育成にも、多大な働きをしてきました。彼女にとって、実は、この国体が、2年前のケガの影響のため、状況次第で選手生命を賭けてのレースだと言うことを、私は知っていました。目前を滑り降りる姿は、感動でした。そして、秋田県民に感動をありがとう!樹理さん、ご苦労様でした。