北海道大学歯学部同窓会東北支部総会
北海道大学歯学部同窓会東北支部総会が10月22日に盛岡市で開催された。北海 道大学は、昭和42年に歯学部が開設され、現在33期生までが卒業している。東 北に支部が創立され、毎年1度の講演会・総会・懇親会が行われている。現在 は、東北6県持ち回り方式で開催され、今回は、13回目の東北支部の集まりで あった。
東北全体の同窓会会員の数は、59人で、秋田県の会員数が13人となってい る。秋田県は、大学別に見ると日本大学や日本歯科大学、岩手医科大学といっ たところの出身者が多く、北海道大学は、少数勢力な大学の一つである。
北海道大学と言えば、なんといっても有名なのは、「Boys be ambitious(ボーイズ・ビー・アンビシャス)」(少年よ、大志を抱け)のク ラーク博士であり、昨年、台風でたくさんの木々が倒壊となってしまったが、 「ポプラ並木」であろう。
同窓生というのはおもしろいもので、それぞれの人を知らなくても、同窓と いうだけで連帯感が生じる。特に在学していた頃の期が近いと、当時の教授や 教官が共通していることもあって、話しに花が咲く。逆に期が離れすぎている と、会話が続かない。新旧の隔たりが出てきてしまう。
とは言え、最後の〆は、あの学生時代を思い出す北海道大学のシンボル的な 歌、知る人ぞ知る、かの有名な恵迪寮、その寮歌である「都ぞ弥生」の合唱で ある。老いも若きも、輪になって肩を組み、ひとり前口上を高々と叫ぶ者を立 て、そして、歌う。
「都ぞ弥生の雲紫に、花の香ただよう、うたげのむしろ、尽きせぬ想いに濃 き紅や その春暮れては移ろう色の 夢こそ一時青き繁みに 燃えなん我が胸 想いを載せて 星影さやかに光れる北を 人の世の 清き国ぞとあこがれぬ」
こうして皆でこの歌を歌うと、何とも表現しがたい絆を感じるのである。不 思議なことに、この歌は、北海道大学の同窓(歯学部のみならずすべての)の 大学時代への郷愁の歌となっているが、北海道大学の校歌(永遠の幸)ではな い。明治45年度、恵迪寮の寮歌なのである。
その後、その夜は、盛岡の有名な女性シャンソンシンガーのお店で、今度は 大人の哀愁をひしひしと感じる歌をしみじみと聴き、仲間と語り、時を過ごし たのでした。
実は、私自身、たぶん、大多数の北海道大学同窓生がそうであるように、校歌 を歌えないし、知らないのである。