ある文章を読んで
あるミュージシャンが連載している雑誌の日記のコーナーで、「とうとう歯医者に行く決意をした」という文章を読みました。幼い頃から歯医者が大嫌いで、予約の電話をするかしないかで夜も眠れないほど悩み、通う歯科医院を決めるにあたっては自転車で下見に行く念の入れようで、本当に必死の思いで歯医者に通う決意を固めた様子が切々と書かれていました。彼は毎年夏になると何万人も動員する大きな野外のイベントに参加していますが、歯医者に通うことのほうが数倍大変なイベントだとまで書いてありました。きっと、このミュージシャンに限らず、歯医者が恐くて仕方がない人は世の中にたくさんいると思います。表情には表さなくても、不安でいっぱいな気持ちで港町に通うことを決めた患者さんもいるだろうと思います。患者さんの苦痛や不安を少しでも和らげてあげられるようにしっかり仕事をしなければ・・・と、彼の文章を読んで気持ちを新たにしたのでした。(M.A)