ドリルフリーゾーンの取り組み
診療所の拡張と改築工事に一区切りがついてから、早くも2ヶ月たった。とは言え、診療所の案内表示板や細々とした補修工事や整備が休むことなく続いている。最終的に仕上がり、完成を宣言するには、もう少し時間がかかりそうである。
さて、今回の改築で予防エリアを創ったことは、12月のエクセレンス通信でお伝えした。ここに配備した診療台(歯科ユニット)3台は、ドリルフリー(ドリルがなくなった)としたため、予防エリアは、ドリルフリーゾーンとなった。
歯科医院の好ましくない表現として、よく言われるのが、あの「キーン」という音。これは、高圧空気を動力として作動する高速の回転切削機械であるタービンの音である。このタービンが、いわゆるドリルなのである。
私たちは、このタービンをなくす診療エリアを創ることを数年前から計画していたが、さまざまな理由から、実行することをためらっていた。最大の問題となっていたのは、タービンをなくすと、その診療台では、歯科治療の中でもっとも頻度の多い歯の切削を伴う診療ができなくなってしまうことである。ドリルフリーの診療台を創ってしまうと、そうした診療の必要な患者さんを導入する診療台の台数が減り、結果として、患者さんの待ち時間を長くしてしまうことになることが懸念された。
しかし、幾多の諸問題を振り払ってでも、ドリルフリーゾーンを創ることに踏み切ったのは、なんと言っても、エクセレンスクラブを支えてくれる皆様の存在にあった。毎月300人以上の方が定期健診にいらしてくれる状況となったことで、私たちの課題は、明確となった。痛みもなく、不快な症状もないのに、より快適なお口の中の状態を求めていらしてくれる皆様を、いかに待ち時間を少なくし、予定の時間通りに定期健診をするためには、どうしたらよいのか?ということである。
今、ドリルフリーゾーンは、定期健診で来ていただく方の専用のエリアとなった。すなわち、そこに配備した診療台は、エクセレンスクラブメンバー専用の診療台なのである。そして、基本的に完全アポイント制にて、時間通りの診療を目指し、努力している。まだ、完璧ではないが、スタッフと共に、より快適な定期健診環境を提供できるように、取り組んでいることを皆様にご理解いただきたいと思っています。