秋田にやってきたアルペンレーサー
我が家では、子供たちがアルペンスキーレースをやっている。アルペンレースとは、旗門をセットして、スタートしたら、その間を通過してゴールまでのタイムを競うスポーツである。
そして、そのおかげで、スキー関係者の知り合いや仲間が少しずつできてきた。秋田県は、ここ数年、全国的に中学と高校のアルペン競技大会で良い成績を出しており注目を集めている。
本県では、平成19年度に開催される「わかすぎ国体」に向けて選手強化を着々と行っており、アルペン部門も例外ではない。国体に出場できる選手層として、現在の中学高校生のレベルが高いと言っても、それはしょせん一握りの選手にすぎない。そのため、本年度より、成年A組に北海道出身で日大を卒業した滝下樹理選手を招聘した。滝下選手は、中学3年生にして日本選手権を制した天才であり、昨年、鹿角で開催されたインカレの大回転も制覇している。競技生活を続けるために、「わかすぎ国体」に向けて練習環境の整った本県を活動の場とすることを決め、秋田にやって来たのである。1月に行われた県体スキー競技では、初めて田沢湖スキー場のコースに登場し、悪天候の中、初優勝を果たし、周囲の関係者を驚かしている。すでに北海道での開幕戦、国際スキー連盟公認の道東シリーズで総合優勝し、出場した9レース中7レースで優勝と国内では向かうところ敵なしである。
私のところでは、実は、その滝下選手を応援している。昨年の春から、彼女と何度会って話す機会があり、彼女のアルペン競技にかける情熱と人柄に接してみて、一家をあげて応援することになった。その彼女の活躍の一因に、当診療所で製作したスポーツマウスピースがあげられる。今や「マウスピースがないとレースが出来ない」という程である。
2月は、国内レースの最盛期となっているが、彼女にとっての正念場は、これからである。岩手県安比高原での国体もあるし、その後は、世界で活躍する足がかりとして重要な国内最高峰のアルペン競技連戦もあるのです。本音を言えば、国体で勝つという使命があるにしても、できることなら、世界のワールドカップやオリンピックで活躍してくれることを願っている。皆さんも、是非、滝下選手を応援してやってください。