クリスマスプレゼントと愛のおくりもの
もうすぐクリスマス。自宅の木に一人イルミネーションの飾り付けをし、毎晩スイッチをオンにする私。十年以上も前に大騒ぎで買ったクリスマスツリー。今ではもう小さくおもちゃのようなそのツリーに、飾り付けをするのも私ひとり。今年も来年も子どもたちの受験続きでクリスマスパーティーなんてない。パーティーはなくても、クリスマスプレゼントだけは準備する。長男高二はTKのジャケット、長女小六はゲームキューブのマリオテニスが今年のプレゼントとなる。
先週の休み、掃除をしていたら幼い頃の子どもたちが、サンタさん宛に送った手紙を見つけた。手紙の内容はもちろんクリスマスプレゼントのお願い。あの頃はクリスマス前になると、欲しいプレゼントを兄妹仲良く決めて手紙を書き、それをサンタさんに送るよう私に頼んだものだ。いつの頃からかサンタさんに手紙を書くことはしなくなったが、今年も「ジャケットとゲームをサンタさんにお願いしよう!」と二人声をそろえ私に伝えてきた。
彼らは何度もクリスマスプレゼントをもらっているが、何をもらったかなんて覚えていない。幼い子どもたちに、私は親として夢をあたえ環境をあたえ、形ある物をおくってきた。事故に遭わないように、病気にさせないように、虫歯にならないようにと親の苦労も気にかけず、すくすく成長した二人。少し寂しいところもあるけど、彼らにクリスマスの楽しい思い出として心の豊かさをおくれたら、と今日も一人クリスマスイルミネーションのスイッチをオンする。
そして、冬の夜、きらりと輝くオリオン座に向い私は心の中でこう叫ぶ!「虫歯のない歯、きれいに並んだ白い歯だって、何よりも素敵なおくりものなのですから〜!」と。(Y,N)